私は先日、久々に夢を見ました。私が子どもの頃というよりも、もう少し前の昭和30年後半ぐらいの町並み(商店街のような)の中を歩いています。するとすでに亡くなられた方々が、何人か声をかけてくるのです。そのまま歩いているといつの間にか海辺に出て、夏でもないのに、にぎやかな海水浴場の情景を眺めているのです。そのうちに目が覚めました。何人かの人に夢のことを話すと、笑いながら「三途の川の岸辺まで行ったんじゃない」とかいわれました。しかし、よく考えてみると、前日、懐かしい町並みを連想させるアニメ映画のことを考えていたり、また、お寺の納骨堂の掃除をして先年亡くなった方々を思い出したりとか、原因はあったようです。
 私は、よく「夢見が悪かったけれどどうすればいいか」というような相談を受けたりします。しかしよく聞いてみると不思議なことではなく、やはり何か夢を見る切っ掛けがあるようです。そしてその時にはこのようにお答えします。「プラス思考で考えて下さい、よりよく生きるための信号と思って下さい」と。

いよいよ親鸞聖人750回大遠忌が迫って来ました。
それぞれのところで、いろいろな法要・記念事業がなされておりますが、当寺と致しましても法要ならびに寺院施設の整備を考えております。総代役員さん等と検討集約し、門信徒みなさまのご協力を仰いでいきたいと思います。宜しくお願い致します。

 昨今の政治情勢は、与党(民主党)幹事長の小沢さんの問題等で混沌としていますが、こういう複雑化したあるいは価値観が多様化している世の中に「カルト」と呼ばれるものがますます増殖してきています。これは組織形態・活動形態が過激で違法性を持ち、人々を不幸にさせるというものです。最近では宗教のみならず、政治カルト、商業カルトという言葉の通り多方面に使われるようになりました。最近、有名をはせた(小泉前首相もファンであった)「X JAPAN」というバンドの元メンバーが、ある自己啓発セミナー(いわゆるカルト)団体を脱退するということがありました。
 カルトの怖さは、やはりマインドコントロールということにあります。強制的ではなくあたかも自分自身の意思により、その組織あるいは教義・活動を認め入会したように誘導します。そしてその過程で築く人間関係、入会後にすべての財産供出させる、また入会後の情報遮断等により脱会できないように巧妙に操作していきます。このようにして巧みに
その組織に絡め取られ、たとえ脱会できたとしても精神的、経済的に甚大な被害を被ることになります。さらに周りの人を巻き込んでしまうという点も大きな不幸です。これから新入学のシーズンになります。まず狙われるのは大学・専門学校などの新入生です。くれぐれも子供さん、お孫さんには注意をして下さい。
@ 団体の名前を隠した勧誘
A 多額のお金がいる(お布施を強要される)
B 周囲へ相談しないようにいわれる
C これをしなければ(ここに入会しなければ)自分自身あるいは家族が不幸になる等いわれる
D しつこい勧誘
どうぞご注意下さい。

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