今年の梅雨は空梅雨気味でしょうか、田んぼや畑を作っておられる方から、特に梅雨前半(先月中頃)雨が少なくて水の確保が大変と言うことをよく聞きました。そこで思い出したのが以前読んだ雑誌の一文です。気象庁に勤めていた方の書かれたものです。
・・・ある時に、「明日はあいにくの雨模様となります」というようなことを天気予報で言ったところ、何件かの抗議が寄せられました。いずれも農業に関係のある人たちでした。あいにくとは何事かということです。なるほど農業を生業にしておられる方に取っては、まさに恵みの雨だったのです。・・・
つまり、ものごとを分析・判断するときには、いろんな角度からの視点と、それを元に自分の頭で考えていくことが必要なのだという趣旨です。
私たちにとっても、このことは非常に大切です。苦しみ、悲しみ、痛みあるいはよろこびと言った現実の生活の中で、思い考え、仏の教えを確かめていく生き方が仏道を歩むと言うことに他なりません。

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